2020年 02月15日 10:40 (土)
† アマノトリフネノユリカゴニノル


これは6、7年前に気に入って遊んでいたオリキャラシリーズです。
白鷺天、墨隼天、金糸雀天の3兄妹を中心とした天界小芝居ファンタジー、なんてことを楽しんでいました。
今更これを引っ張り出してきたのは先月の中頃に区が主催した『日本書紀成立1300年特別展出雲と大和』の展示記念レクチャーが催され、学芸員さんによる涙の展示品運送苦労話、ではなくて見所を旦那と観覧し、その後開催されている東京国立博物館に足を運んだことによります。
歴史や宗教に詳しくはありませんが、神社仏閣の建造物が好きな旦那と、仏像の完成されたスタイルの奥深さに惹かれる私。
島根県と奈良県が誇る出雲・大和の素晴らしい至宝の数々をたっぷりと見てきたわけですが、ところで関連がある先日2月11日の建国記念の日の由来をご存知ですか?
私はこれまで日本書紀が編纂された記念日?それともなんちゃら天皇即位記念?と深く考えることもなくあやふやなまま2月の祝日としか気にしていませんでした。
古事記や日本書紀の伝承で初代天皇とされる神武天皇の即位日だそうです。なんと紀元前660年のことなんですね。 (日本書紀に紀元前660年1月1日 即位とありそれをグレゴリオ暦に換算した日付)
神話的な古事記は昔から好きで思い出しては繰り返し本を読んでいたのですが、日本書紀とどう違うのかや考察などがわかりやすく書かれている文庫版を3冊、展示会のお土産コーナーで購入し、建国記念の日に合わせてこれらを読み終えたんですよ。
その感想のほうはひとまずおいといてですね、雰囲気からうちの愛しいオリキャラ人形を思い出して(忘れ去ってたのではなく)今回久々に登場してきたとそんなワケなんです。
前置きと関係が薄くて申し訳ない・・・続きはよろしかったらご覧下さい。
懐かしいなぁ・・・異聞草子というシリーズの登場人物。
白鷺(しらさぎ)天・旧教室A削り盛りカスタム

三兄妹の長男 なよやかな見かけによらず理路整然と几帳面でやたら厳しい性格
全て古いコンデジカメラ撮影なんで学芸会な小芝居が増してます・・・
墨隼(ぼくしゅん)天・教室A削り盛りカスタム

次男 やれやれが口癖の飄々とやる気のないかったるい性格で口煩い兄がウザイ
金糸雀(かなりあ)天・遠夜デフォルト

末っ子のわがままお嬢 白鷺の心配をよそに地上に好きな男ができて天界から家出中←
長男の白鷺にお前さっさと妹を下界から連れ戻して来いと命令され『マジかめんどくせーほっとこうぜあんなじゃじゃ馬』と顔をしかめる墨隼。
雷公(らいこう)・アーヴィンデフォルト

破壊力抜群の鬼 気は優しくて力持ちな誠実な男
風伯(ふうはく)・傷レイズナーデフォルト

あっけらかーんとした気のいい鬼 細かいこときにしないアニキタイプ
雷公、風伯ともに墨隼の悪友。

そして清藍という名のウィリアムズ(1st17デフォルト)は、同じく天界の僧侶のような絵師で、彼が若葉を描くと地上には若葉が芽吹き、鮎を描けば清流に鮎が泳ぐという設定。

気丈な白鷺が唯一心を許せる風雅な友人。

イメージイラストなんかもあり、描きながら小芝居を考えるのが楽しみのひとつ。



当時15作ほど関連作品を作ったものの、やり直そうとしてほとんどを削除してしまい時が流れました。
こんな遊びをして楽しんでいましたと言う本日の思い出話。
中途半端なこのシリーズをいつか再開する日が楽しみな自分。人形遊びってほんと飽きない世界だと感じます。
でも今はこの衣装を着せるのだけで精一杯だろうな。
抜粋だけ残している状態ですが異聞草子シリーズはこちらから(小芝居注意)
本日もご覧下さりありがとうございます。こちらは連日暖か、良い週末をお過ごし下さいね。
† 箱庭のHEAVEN †

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2013年 07月07日 19:00 (日)
2013年 06月12日 05:01 (水)
初物の若鮎。きれいな魚介を見るのはいいですね、おいしそうだし。

小さい頃に絵本で読んだのかTVで見たのか、 雲や虹は天の神様の機織りから織られていて、
木や動物は神様が絵を描いて生れる、という話がありました。今回はそれがもとになっています。
清藍天(せいらんてん)
渓流の魚や虫などの生き物、木々などを描く精霊
17ウィリアムズ デフォルト

異聞草紙 -清流-
『清藍、表で声をかけても誰もでてこんので勝手にあがらせてもらったよ』
白鷺天 旧教室A削り盛りカスタム

清藍『ああ白鷺か 気づかずに悪かった』
白鷺『かまわんさ 下界からお前にと思い土産を持って来た なんとも面白い絵巻物があったよ』
清藍『それはありがたいな どれ見せてくれ』

清藍『これは軽妙で面白い 下界の絵師はしゃれているな、神通力でも持っているのか動き出しそうだ』
白鷺『ああ清藍なら気に入ると思ったよ』

清藍『ところで下界には金糸雀を迎えにいったんだろう、わざわざ白鷺が行くとはな』
白鷺『墨隼に頼んでいたが愚図なんでな、それに少し気になることもあったし
とにかくまいったよ我が妹ながら頑固者で』
清藍『では戻らずか・・・白鷺を困らすとはたいしたもんだな
私はお前達飛翔天のように直接人間に関わることはないから事情がよくわからんが』

白鷺『人間の少年がよほど気に入ったらしい
無理に連れ戻してもあの金糸雀のことだからまた同じことだろう・・・もう少し様子をみてみるよ』
清藍『・・・こちらに戻れなくなるような事にならないといいんだが』
白鷺『本当に困ったものだ』

『お前がいれば大事はないだろう、ところでそろそろお前が来る頃だと思って若鮎と若楓を画いておいたよ』

白鷺『涼しげでいい出来だな さっそくこの鮎に水を与えてやろう
しばらくうちの掛け軸か襖の中で泳がせるよ、これは楽しみだ』
清藍『では童たちを呼んで手伝わそう』

清藍『安寿(あんじゅ)、厨子王丸(ずしおうまる)おいでお客様だよ』
安寿・厨子王丸『はい 清藍天様お呼びでしょうか』

安寿『いらっしゃい白鷺天様 気がつかずお出迎えせずにごめんなさい』

白鷺『ふたりともこちらにおいで頼まれてくれないか
この鮎の絵は天の川の渓流に浮かべるととたんに生きて泳ぎだす
楓の絵は空にかざせばすぐに一面に若楓が芽吹きだす
それからその鮎は生かしたままで、楓の小枝と一緒に私の屋敷まで気をつけて運んできて欲しい』
Luts Hodoo girl・boy

厨子王丸『わかりましたすぐに言われた通りに行ってきます』

白鷺『私はもう少し清藍と話がしたいから、捕った魚と楓は屋敷にいる弟に渡しといてくれ』

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白鷺『今戻った・・・墨隼、・・・お前もしかして童たちが持ってきた鮎を・・・ 』
墨隼『お帰り兄貴、先刻届けられた鮎がちょうど焼けたところだよ うまそうだ一緒に飲もう』
白鷺『お、お前ってやつは 阿呆か!』

墨隼天『え、何怒ってんの?俺なんか悪いことした?塩焼きじゃない方が良かったわけ』
墨隼 教室A削り盛り

白鷺『お前が焼いちまったこの鮎はしばらく座敷の掛け軸か襖の中で泳がせて初夏の風情を楽しむつもりだったんだよ!
それをまったく・・・せっかく清藍に描いてもらったというのに、お前には妙味を味わう感性ってものがないのか?』

墨隼『はい?妙味?これ観賞用だったりした?』
白鷺『そうだよ、もうお前それ全部食っていいよ』

『 ・・・いただきます・・・』

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なーんて小芝居でございました。
本日もおいでいただきどうもありがとうございます。
2013年6月
2013年 06月02日 21:35 (日)
唄を忘れた金糸雀は 後の山に棄てましょか
いえいえ それはなりませぬ

唄を忘れた金糸雀は背戸の小藪に埋(い)けましょか
裏庭の小藪にうめましょうか
いえいえ それもなりませぬ

それなら痛むこころはどこに棄てればいい
恋しい気持ちはどこに埋めればいい

逃げた鳥はどこを探せばいい
僕はどうすればいい

『ねぇ 紅い金糸雀 お前はこんな椿のそばにいてくれるんだね』

唄を忘れた金糸雀は 象牙の船に銀の櫂(かい)
月夜の海に浮べれば
(西條八十さいじょう やその詩集、『砂金』より)

僕は昔の忘れた唄をもう一度思い出せるかな

金糸雀『可哀想な椿』

『これからは私がいつも傍にいてあなたをなぐさめてあげましょう 』


墨隼『ふーん、で金糸雀は下界の意中の少年のところへ鳥になって家出しちまったままなんだ』
白鷺『そう簡単に言ってくれるなよ』

墨隼『しばらくほっとけば?無理に連れ戻したところであのじゃじゃ馬な妹には逆効果だろ』

白鷺『対外的にそうも言っていられないだろ 私は自由に出歩けない身だしお前が行ってこい』

墨隼『ふーん・・・俺も下界の美女としばらく遊んでこようかな』

白鷺『くだらない事はいいからさっさと金糸雀を連れ戻してこい』
墨隼『ちぇ やれやれ』


2013年 05月18日 04:55 (土)
異聞草紙・矢羽根の巻
登場人物の紹介

こちらは天界の宮中にて精霊たちが寄り集まり、早朝の定例会議に出仕の最中のこと
風の精霊である風伯(ふうはく)が声を掛けたのは、とっつき難いと官僚の間で噂の飛翔天の墨隼(ぼくしゅん)
風伯『おい、そこの猫背の隼(はやぶさ)』


風伯『お前だよ墨隼天、聞こえてんだろ なぁ唐突だが是非頼みがある 聞いてくれないか 』

『お前のその羽根を俺にひとつわけてくれないか俺の弓に使いたい
めったに手に入らない良い矢羽根になるだろう』

墨隼天『お前に俺の羽根を・・・』

『ふん、冗談だろ?そんな義理はない』

『うわー噂に違わずカンジ悪いヤツだな』
弓を扱う者に珍重されているのが飛翔天の中でも鷹や隼などが持つ強靭で美しい羽根
墨隼は今までこのような懇請を面倒で関わりたくないとことごとくスルーしてきました
雷公『おいおい、お前らそこで何してるんだ朝参に遅れたらことだぞ』

風伯『よう、雷公まあ見ろよやつの羽根を 見事なもんだろ』
雷公『ああ、さすが隼は良い羽根を持ってるな まさか矢羽根にもらえるのか?』
風伯『だからぁ只今こうやってプロポーズ中♡』

『何をほざいているか知らないが、鬼どもは鬼ヶ島できびだんごでも腰にぶらさげて雉(きじ)に尾羽根をもらえるよう頭を下げるんだな』

風伯『さすが飛翔天の墨隼、案外しゃれた冗談言うじゃん
あの生真面目で冷淡な白鷺の弟だからもっと石頭かと思ってたよ けっこう面白いなお前』

嘘だろ・・・この失礼な断り方のどこが面白い?

風伯『なぁ、性急で悪かった、だが俺はあんたのその霊力が強い羽根が是非欲しい』

風伯『まぁそのうち気が変るかもしれないからまた声を掛けるとするよ 考えといてくれ』
墨隼『悪いが鬼は苦手だから・・・そういう事だじゃあな』

踵を返して立ち去る墨隼の背中をニヤニヤと見送りながら、
雷公『鬼は苦手だってよ、つまり憎まれてはないってことか』
風伯『食わず嫌いが多そうなヤツだからな そんならあともうひと押しってとこか♪ここは慌てずにチャンスを待とう』

ところがそのきっかけが意外にも早々にやってきました
会議がいつになく長引きすっかり夜になってしまったのです
しかも今夜はあいにくの新月で宮廷を出れば辺りは闇
夜目の利かない鳥属のうえ、墨隼は幼少の頃兄の白鷺の悪戯で蔵に閉じ込められたことがあり、
そのトラウマでいまだに暗闇は天敵ときています
墨隼『まずい、非常にまずい、俺としたことが油断して灯りを持ってこなかった』
背に腹は変えられないあいつら鬼は鬼灯を持っているんだよな ここは頭を下げるしかないか・・・

墨隼『あの・・・今宵は新月、夜道の助けにそなたらの鬼灯を私に貸していただくことはできまいか?』
風伯『なんか気持ち悪いからフツーにしゃべれよ、いいよ鬼灯くらい貸してやるよ』
雷公『そうかお前は鳥目か?だったらついでに俺たちが家まで送ってやるよ』
墨隼『う・・・すまんがひとつ頼む・・・』

風伯『ところで羽根は♥♥墨隼?』
墨隼『ちっ 礼だやる!』

こうして風伯は無事に念願の羽根を手に入れることができました
ただ家まで送ってもらったはいいものの 、この時ハイになり手加減を忘れた風伯に、庭やら家屋やらを突風であちこち破壊されてしまい、兄の白鷺天の逆鱗に触れ皆は大目玉をくらったそうです
風伯・雷公『お前の兄貴ってすげー恐いな、鬼かっ』
墨隼『だから最初に俺は鬼が苦手だって言ったろ』
この時以来彼らは腐れ縁になったということでした
2013年5月